「以前は問題なく使えていたAccessが、最近になって重くなった」
「検索や集計をすると、結果が表示されるまで時間がかかる」
「複数人で使うようになってから、動作が遅くなった」
長年Accessで業務システムを運用していると、このような速度低下が発生することがあります。
Accessが遅くなる原因は一つとは限りません。データ量の増加、クエリの作り方、ネットワーク環境、ファイル構成など、さまざまな要因が関係しています。
また、単純に「Accessが古いから遅い」というわけではなく、システムの作り方を見直すことで改善できるケースも少なくありません。
今回は、Accessが重い・遅いと感じたときに考えられる代表的な5つの原因と、その改善方法について解説します。
Accessの動作が遅くなる原因として、まず確認したいのがデータ量です。
システムを導入した当初は数千件程度だったデータが、長年使い続けることで数十万件、場合によってはそれ以上に増えていることがあります。
特に、
などを長期間蓄積しているシステムでは、年々処理が重くなる傾向があります。
Accessでは、テーブルから大量のデータを読み込んだうえで検索・集計を行う処理が多いため、データ件数が増えるほど処理時間も長くなります。
まずは、現在使用していない古いデータを別テーブルや別データベースへ退避できないか確認します。
例えば、通常の業務では直近3年分だけを使用し、それ以前のデータを「過去データ」として分離する方法があります。
ただし、単純にデータを削除すればよいとは限りません。
過去実績を参照する必要がある業務では、運用方法を確認したうえでデータ構成を見直す必要があります。
Accessでは「クエリ」を使って、検索・抽出・集計などの処理を行います。
このクエリの作り方によって、処理速度は大きく変わります。
例えば、
といった場合、データ量が増えるにつれて処理が急激に遅くなることがあります。
導入当初は問題なくても、数年後にデータ量が増えたことで初めて問題が表面化するケースもあります。
クエリの条件やテーブル結合を見直し、不要な処理を減らします。
また、よく検索に使用する項目へ適切なインデックスを設定することで、検索速度が改善することがあります。
例えば、
など、検索や結合で頻繁に使用する項目は確認する価値があります。
ただし、インデックスを増やしすぎるとデータ登録・更新時の負荷が増えるため、システム全体を確認しながら設定することが重要です。
複数人でAccessを使用している場合、社内のファイルサーバーやNASなどにAccessファイルを置いて共有しているケースがあります。
この構成では、ネットワークを経由してデータをやり取りするため、環境によっては動作が遅くなります。
特に、
といった環境では、Accessそのものよりネットワーク通信がボトルネックになっている可能性があります。
複数人で利用するAccessシステムでは、画面やプログラム部分とデータ部分を分離する「フロントエンド・バックエンド分割」が有効です。
各パソコンには画面やVBAなどを含むAccessファイルを配置し、共有するのはデータ部分だけにします。
すでに分割されている場合でも、共有先やネットワーク環境によって速度に差が出ます。
さらに利用人数やデータ量が増えている場合は、バックエンドをSQL Serverなどのデータベースへ移行する方法もあります。
Accessのデータベースファイルは、データの追加・削除や一時処理を繰り返すことで徐々にファイルサイズが大きくなることがあります。
例えば、大量のデータを一度取り込んだ後に削除しても、ファイルサイズがそのまま残る場合があります。
そのため、実際のデータ量以上にAccessファイルが肥大化し、動作が不安定になったり、処理速度が低下したりすることがあります。
Accessには1つのデータベースファイルにつき最大2GBという容量制限もあります。
長期間使用しているシステムでは、現在のファイルサイズを確認しておくことをおすすめします。
Accessには「データベースの最適化/修復」という機能があります。
これを実行することで、不要になった領域を整理し、ファイルサイズを縮小できる場合があります。
ただし、業務で使用している重要なAccessファイルに対して実行する場合は、必ず事前にバックアップを取得してください。
また、最適化してもすぐにファイルサイズが大きくなる場合は、一時テーブルの使い方やデータ構成そのものを見直した方がよい可能性があります。
Accessは、中小規模の業務システムを比較的柔軟に構築できる便利なデータベースソフトです。
しかし、
など、導入当初から利用状況が大きく変化すると、当初の構成では十分な性能を確保できなくなることがあります。
この場合、「Accessをやめなければならない」と考える必要はありません。
画面や帳票、これまで作り込んできたVBAなどはAccessに残しながら、データだけをSQL Serverなどへ移行する「アップサイジング」という方法もあります。
Accessでは各パソコン側で処理する部分が多いのに対し、SQL Serverではデータベースサーバー側で検索や集計を処理できます。
そのため、
といった環境では、SQL Serverへの移行によって処理速度や安定性が改善する可能性があります。
ただし、すべてのAccessシステムでSQL Server化が必要なわけではありません。
クエリの修正だけで大幅に速くなるケースもあれば、ネットワーク環境の改善だけで解決することもあります。
Accessが重くなったからといって、すぐにシステム全体を作り直す必要があるとは限りません。
まずは、
を確認してみましょう。
例えば、「検索ボタンを押したときだけ遅い」のであればクエリが原因かもしれません。
「自分のパソコンだけ遅い」のであればAccessシステムではなく、パソコンやネットワーク環境に原因がある可能性もあります。
「年々少しずつ遅くなっている」のであれば、データ量やファイルサイズの増加を疑うことができます。
このように症状を整理することで、どこを改善すべきか見つけやすくなります。
長年使用しているAccessシステムの場合、
「古いからもう作り直すしかない」
と思われることがあります。
しかし実際には、
など、現在のAccessシステムを活かしながら改善できるケースがあります。
長年使っているシステムほど、業務に合わせた画面や帳票、独自の処理が組み込まれていることも少なくありません。
そのため、全面的に作り直す前に「現在のシステムを改善して使い続けられないか」を確認することも一つの方法です。
システムハウスグローバルでは、既存のAccessシステムの調査・改修を行っています。
「最近Accessが遅くなった」
「特定の処理に数分かかる」
「複数人で利用すると極端に遅くなる」
「作った担当者がいなくなり、どこを直せばよいかわからない」
といった場合でも、現在のAccessファイルを確認し、原因を調査することが可能です。
Accessを全面的に作り直すのではなく、既存システムを活かした改修や、必要に応じたSQL Serverへのアップサイジングにも対応しています。
Accessの速度低下や既存システムの改修でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
はい、どなたが作成したAccessでも改修いたします。
まずはご使用のAccessを解析させていただき、機能をよく把握した上で、ご希望の修正、機能追加を行います。
新しいAccessへデータを移行いたします。新しいAccessで全機能の動作試験を実施しますので、移行後も安心してお使い頂けます。
必ずしもそうとは限りません。
Accessは現在もMicrosoftが提供している現行製品であり、小規模〜中規模の業務システムとしてはコストパフォーマンスに優れた有効な選択肢です。
特に以下のようなケースでは、Accessの継続利用が適しています:
・Excelでの運用が限界になってきた
・専用システムを導入するほどの予算がない
・社内にOfficeが導入済みでAccessがすぐ使える
・現在のAccessシステムを活かして改修・強化したい
もちろん、大規模なデータ処理や社外との連携が多い場合には他の選択肢もあります。
お客様の業務規模やご要望に合わせて、Accessの継続利用/他のシステムへの移行も含めたご提案が可能です。
Access 2.0、97、2000、2003などの旧バージョンから、最新のAccess 365まで幅広く対応可能です。旧バージョンで動いているシステムの調査・移行も対応いたします。
Microsoft Office(Pro)をお持ちであれば、Accessが含まれていますので購入する必要はありません。
Access単体での購入も可能です。
Accessで作ったシステムをパソコンで動作されるだけであれば、無料のランタイム(Access Runtime)というものがあります。