2026年8月27日頃から9月11日頃にかけて、Windows 11のWindows Update適用後、Microsoft Accessなどの32bit業務アプリケーションからの印刷が極端に遅くなる現象を確認しています。
当社で確認している環境では、印刷操作を行ってもすぐには印刷されず、Windowsの 「splwow64.exe」プロセスが長時間処理中となり、CPUを継続的に使用する という特徴があります。
現時点ではMicrosoftから印刷障害として正式に発表されているものではありませんが、発生時期や更新プログラムの適用状況などから、2026年8月27日公開の「KB5120998」および、9月8日公開の「KB5124008」との関連を疑い、調査を進めています。
今回確認している現象には、次のような特徴があります。
splwow64.exe が長時間動作するsplwow64.exe が継続的にCPUを使用する特に今回の調査で重要と考えているのが、印刷されない時間にsplwow64.exeが長時間処理を続けていることです。
splwow64.exe は、64bit版Windows上で32bitアプリケーションから印刷するときに使用されるWindowsのプロセスです。
現在も企業で使用されているMicrosoft Accessや古い業務システムには32bit版が多く存在します。
そのようなアプリケーションから64bit版Windowsの印刷システムを利用するとき、32bitアプリケーションと64bit側の印刷処理を橋渡しするためにsplwow64.exeが使用されます。
通常であれば、この処理によって印刷操作が何分も停止することはありません。
ところが今回確認している環境では、
業務システムから印刷
↓
splwow64.exeが起動・処理
↓
splwow64.exeが長時間CPUを使用
↓
その間印刷が開始されない
↓
しばらくしてから印刷される
という動作を確認しています。
そのため、プリンター本体やLANの問題というより、Windows Update後の32bitアプリケーションとWindows印刷サブシステム間の処理に問題が発生している可能性を調査しています。
今回の現象について、当社では2026年8月27日頃から9月11日頃にWindows Updateを実施したPCを中心に確認しています。
この期間には、Windows 11 Version 24H2/25H2向けとして次の更新プログラムが公開されています。
2026年8月27日に公開されたWindows 11向けプレビュー更新プログラムです。
対象:
2026年9月8日に公開されたWindows 11向けセキュリティ更新プログラムです。
KB5124008には、8月27日に公開されたKB5120998の改善内容も含まれています。
そのため、9月のWindows Updateだけを適用したPCであっても、KB5120998で導入された変更内容が含まれていることになります。
2026年9月11日時点では、MicrosoftはKB5124008について印刷遅延を正式な既知の問題として公表していません。
そのため、
「KB5120998またはKB5124008に印刷障害がある」
と現時点で断定することはできません。
一方、当社で確認しているPCでは、
という状況を確認しており、Windows Updateとの関連性が高いと考えて切り分けを行っています。
Windows Update直後から同様の症状が発生した場合、原因切り分けの方法として、該当する更新プログラムを一時的にアンインストールして印刷動作を比較する方法があります。
2026年9月8日以降に症状が出た場合は、まずKB5124008がインストールされているか確認します。
Windows 11では、
「設定」
→「Windows Update」
→「更新の履歴」
から確認できます。
原因調査としてKB5124008を一時的にアンインストールし、PCを再起動した後、同じ業務システムから印刷して改善するか確認します。
KB5124008をアンインストールしても改善しない場合、8月27日に公開されたKB5120998が以前にインストールされていないか確認します。
KB5124008にはKB5120998の変更内容が含まれているため、PCの更新履歴によってはKB5124008を削除しただけでは、問題発生前の状態まで戻らない可能性があります。
その場合はKB5120998についても適用状況を確認し、原因切り分けを行います。
該当する更新プログラムをアンインストールして印刷が正常になった場合、そのままWindows Updateを実行すると再び同じ更新プログラムが適用される可能性があります。
原因が特定できるまで、
などの方法で、再適用を一時的に避けながらMicrosoftからの追加情報を確認する方法があります。
ただし、KB5124008はセキュリティ更新プログラムです。
更新プログラムを削除した状態や更新を停止した状態を恒久的に使用することは推奨できません。
あくまで原因切り分けや業務への緊急対応として一時的に行い、Microsoftから修正版や正式な回避策が提供された場合は速やかに適用することを推奨します。
Windows Update後に印刷が遅くなった場合は、タスクマネージャーを開いた状態で業務システムから印刷してみます。
印刷されるまでの間、
splwow64.exe
というプロセスが長時間動作していないか確認してください。
特に、
「印刷が出てこない」+「splwow64.exeが長時間CPUを使用している」
という組み合わせの場合、今回当社で確認している現象と類似している可能性があります。
なお、splwow64.exeが動作していること自体は異常ではありません。32bitアプリケーションから印刷すると通常利用されるWindowsのプロセスです。
問題なのは、これまで短時間で終了していた処理がWindows Update後から長時間継続し、印刷開始まで待たされるようになったケースです。
社内に同じ業務システムを使用している正常なPCがある場合、
を比較すると、原因を絞り込みやすくなります。
「同じプリンターを使用しているのに1台だけ遅い」という場合は、プリンターそのものよりPC側のWindows Updateや印刷環境を確認することをおすすめします。
システムハウスグローバルでは、Microsoft Accessをはじめとする既存業務システムの改修・保守を行っています。
今回のWindows Update後の印刷遅延についても、実際に症状が発生している業務システム環境を使用して調査を進めています。
特に、
といった場合は、今回の現象と関連している可能性があります。
お困りの場合はお気軽にご相談ください。
2026年9月11日時点の情報です。
Microsoftからは現時点でKB5120998/KB5124008による印刷遅延として正式な発表はありません。
当社で確認できている実機での症状および公開情報をもとに調査している内容です。
Microsoftから修正プログラム、既知の問題、正式な回避策などが発表された場合には、本記事も随時更新します。
はい。開発会社や担当者が不在のシステムもご相談ください。
多くの場合は活用できますが、クエリやVBAなどに修正が必要な場合があります。調査後に範囲をご案内します。
複数人で同時に使用できるようにAccessを改修します。
Accessファイルを画面(フロント側)とデータベース(バックエンド側)に分割し、複数人で同時に使用できるようにします。
分かる範囲の情報から確認します。保護状態などにより解析できない場合もあるため、まず現物を確認します。
はい、できます。ボタンの位置を変更することやフォントサイズを変更することで、見やすくなり、より使い易くすることが可能です。